『曹洞禅グラフ』を発刊して35年、『仏教企画通信』は15年になりました。この間、途切れることなく発行出来ましたのは定期、不定期を問わずご購読いただきましたご寺院方のおかげであります。心から感謝申し上げます。
創刊から第35号{平成3年(冬・お正月号)}までは
『永平寺グラフ』(題字は秦慧玉禅師)として発行していましたが、36号から『曹洞禅グラフ』になりました。
久しぶりに創刊号を手に持っていますが、発刊当時どう動きどのような内容だったかが思い出され、暫し過去の時間に自分を置くことができいい時間が過ごせました。
さて、創刊号の内容ですが、表紙は大本山永平寺の勅使門、2ページに当時の貫首秦慧玉禅師から「夏雲多奇峰」のご揮毫をいただきました。特集は当時の副監院峰岸応哉老師に
『あなたは生きているか』というテーマでインタビューし、評論家扇谷正造氏から
「永平寺と私」、滋賀県正伝寺住職、北野良道師から
「お盆に思う」と題してご寄稿いただきました。
また、若き日の
瀬戸内寂聴さんにもインタビューしました。当時の監院宮崎奕保老師には
『典座教訓』の教えをいただき、典座・赤崎玄輝老師が夏の酢の物料理をご紹介いただいています。
創刊号の内容はそれなりだったのではないかと一人悦に入っております。故人になられた方も多く懐かしい思い出とお世話になった感謝がこみ上げてまいります。
あれから35年間、健康にも恵まれスタッフにも助けられ、細々ですが何とかここまで参りました。これからも檀信徒や禅仏教に関心のある読者に役立つ誌面作りを心掛けたいと思いますので、ご寺院方のご支援を今後もよろしくお願い申し上げます。